2006年07月14日

Thom Yorke / The Eraser

トム・ヨークの初ソロ作品。
ソロ、といっても、プロデューサー、Niger Godrichとの共同作品とも言えるものだ。
インタビューを聞くと、トムは、ナイジェルに「歌うように仕向けられた」んだそうだ。そして、インディーズレーベルからの発売、それはまさに「目撃者のいないアルバム」ということ。

最初の曲、"The Eraser"の出だしのピアノを聴いたところで、このアルバムは予想通りのトムの音に満ちている、という確信を持てた。アルバム全体は、エレクトロニカに彩られた墨絵のような印象。。。

そして、いつになく柔らかいトムの声。。。歌っていることは、相変わらずのことなんだけど(この曲は何かに消し去られようとしていることに抵抗する姿を歌ったもの)。

ジャケット(Stanley Donwoodによるもの)も、ロンドンの町並みを飲み込もうとしている波(いろんなものを消し去るものという意味があるらしい)が白黒で描かれている、横長の巻物風のもの。紙ジャケで、屏風折りになっている凝った作りの物だ。

アルバム全体を通して、トムの声が際立っている。
様々に絡み付いてくる電子音の数々、でもトムの声は優しくかつ力強くそれらの音を押さえ込むかのように響いている。"Kid A"の頃は、トムの声は音に埋もれて引っ込んでいたような感じがあったのに。
トムは歌うことに自信を取り戻したんだね。

トムはインタビューで、社会的なことや政治的なことを歌ったアルバムではない、といっているが、歌詞を見るとそんなことはない。環境問題に苦悩するトムの姿、現政権に対する不信感などが根底にある。それらは決して声高には歌われてはいないけど。。。まあ、これが今のトムの個人的な最大関心事なんだろう。

ジャケットの波に飲み込まれる街の絵も、地球温暖化の果ての姿を示唆しているものかもしれない。。。

最後の"Cymbal Rush"が美しい。



BGM: Thom Yorke "The Eraser"
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2006年06月28日

"To Exit Music (Radiohead Tribute)"

新作の待ちぼうけを食らって、色々と浮気したくなっている今日この頃^_^;
来週にはトムの新譜が出るけれど、新作まで間が持たない、と嘆いている人たちに、レディオヘッドのカバーをちょっと紹介。
ジャンルを超えて、レディオヘッドが多くのミュージシャンにカバーされているのはとても興味深い。中には、なんだ、これ?というのもあるけれどね^_^;

最近聴いたのは、"To Exit Music (Radiohead Tribute)"。今のところ、最新のカバー集だと思う。
でも、殆どがクラブ系のアーティストらしくて、知っているのが全然いない。音も、クラブ系(笑)
ダラダラと、BGM感覚で流せるのが良い。
"High & Dry"がロバータ・フラックの"Feel Like Makin' Love"のノリなんだから。。。まさかこれがR&Bになるとは思わなかった。
"Just"は、原曲がすぐ分かるほどオリジナルに近いけど、ホーンセクションが入っていて、これがまたカッコいい。
"Blow Out"はアコースティックでしっとりと女性ボーカルで聴かせてくれる。
"Karma Police"はジャズ。これ以降の後半は、ちょっと暗い感じ。もう少し、軽いノリのもので締めて欲しかったような気もする。

他にもクラシック系だと、ピアニストのChristopher O'rileyも2枚出しているし、"Strung Out On Ok Computer - String Quartet Tribute To Radiohead"や"Strung Out Kid A: String Quartet Radiohead"なんてアルバム丸々カバーしている弦楽四重奏バージョンまである。

オライリーさんのピアノのレディオヘッドは、ものすごい音数で、どうやって弾いているんだろう、と思ってしまうほど凄いんだけど、聴いているとどうも眠くなってしまうのがなんなんだなあ。。。
弦楽四重奏は、もう完全に喫茶店向けとしか思えない。"Kid A"のほうは聴いたことがないのでちょっと聴いてみたい気もするけど。

ジャズでもBrad MehldauやJamie Cullumがカバーしている。こっちのほうは全然聴いたことない。
カントリー系でも、"Corporate Love: Bluegrass To Radiohead"なんてのがある。

そしてカントリーと言えば、Hard 'n Phirm "Rodeohead"は外せない。
レディオヘッドナンバーのブルーグラス版メドレーだ。ハチャメチャ笑えるんだな、これが(^^♪
「収録曲」は、Everything In Its Right Place, Planet Telex, 2+2=5, No Surprises, Optimistic, Karma Police, Knives Out, Creep, Morning Bell, How To Disappear Completely, Just, Fake Plastic Trees, Nice Dream, Paranoid Android, Subterranean Homesick Alien。他にもワンフレーズだけ出ていたりとかありそう。
Creepが最高に面白くて、"Run~~"の部分が、逃げろや逃げろっ!!て感じ、汽笛まで鳴っちゃって^_^;

え〜、あの曲がカントリーでもイケちゃうんだ、と、笑いの次には感動さえ覚えてしまうこのメドレー、どこかで見つけたら是非聴いてみて〜♪
(以前はhttp://www.hardnphirm.com/に音源があったけど、今はないみたい^^;)

他にも、こんなレディオヘッドがあるよ、って知っている人、ご一報を(^o^)/

  

BGM: Pete Kuzma featuring Bilal "High & Dry"
posted by tomtomradio at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | radiohead | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

The Vines / Don't Listen to the Radio

ザ・ヴァインズはオーストラリアのバンド。
以前から、名前は知っていたけれど、聴いたことはなかった。
MTVで見た"Don't Listen to the Radio"のPVで初めて聴いたヴァインズは、短いながらも、フレーズが印象的、またメロディが覚えやすく軽快、コーラスワークも気持ちよくて、なかなか良い感じだった。
そしてこの曲が収められている3枚目となる最新アルバム"Vision Valley"も、トータル三十数分と短いけれど、リピートして聴きたくなるドリーミーかつパンキッシュな雰囲気を持った良い作品だと思う。

ヴァインズはヴォーカルのクレイグ・ニコルスの精神的疾患(アスペルガー症候群)によって、活動を一時停止していたそうだ。ライブでもトラブル続出、ラジオ局でもトラブルを起こして、2度と彼らの曲はかけない、とまで宣言されてしまった、不運なバンドだった。
今は、クレイグも落着いて治療に専念し、アルバムを一枚作れるところまでたどり着いたと言うわけだ。

そんな経歴の彼らがつくった曲がこのなんとも挑戦的なタイトルの"Don't Listen to the Radio"。でも内容は、ラジオ局への恨みつらみなんかじゃなくて、もっとパーソナルなものなんだそうだ。
でも、ラジオ局はこんなタイトルの曲かけづらいだろうな。。。
また、他のプロモート用の曲"Gross Out"も70秒ちょっとの俊足曲、これもラジオではかけづらいんだそうだ、短すぎて、ランキング用にカウントできないんだって。

彼らは、まだツアーに出るなんて段階じゃないらしい。まだまだクレイグの病状(と言うか、直るもんじゃないよね、これ)を鑑みると、ツアーするのは無理だと感じる。

こうしてみると、ロックバンドって何もアルバム作ったからって、ラジオ局に媚びるような曲を提供しようがしまいが、また、ツアーに出ようが出まいが、そんなことどうでもいいように思えてくる。大事なのは、人の心に響く楽曲を作ること。これだけを目指してもいいんじゃないか、って。
彼らは、デビューの時からビートルズとニルヴァーナが出会ったような音、と形容されてきたそうだ。
ビートルズだって、後期はライブなんかやらなくても、素晴らしいアルバムを出し続けることが出来たし、ヴァインズもそうなってもいいんじゃないかと思った。つまり、こうやってスタジオで素晴らしい曲を作り続けることも、彼らが選択できる道だと思う。



***

さて、この"Don't Listen to the Radio"というタイトルが、最近持ち上がった、NHK-FM廃止という暴論に対する皮肉に聞こえて仕方がない。別にこの曲はラジオ局を攻撃する意図はないけれどね。

Don't listen to the radio
Hear something that ya ready know
I got no radio

日本のラジオ局の中で、いまや一番の個性的なラジオとなってしまった感のあるNHK-FM、これがなくなったら、どこのラジオ局でもかかる曲は同じ。なら聴く必要ないでしょ、と言う感じ。
NHK-FMはいわばニッチ産業みたいなもんで、音楽リスナーの我侭な要求に唯一答えてくれる素晴らしいラジオ局なんだから。。。

BGM: The Vines "Don't Listen to the Radio"
posted by tomtomradio at 13:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 現在進行形90年代以降 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月15日

West Coast Rock Perfect Collection vol.6

またまた間が空いてしまったけど、やっと半分まで来た!!
1974年から76年くらいまでの曲が収録されている。
もう、このあたりは全然60年代の影はなし。

1. Dance With Me / Orleans

爽やかなギターのイントロとコーラスが印象的な、いかにもウェストコースト!!なんて感じの曲。この曲でオーリアンズは有名になった。でも彼らはニューヨーク出身だそうだ。名前の由来は、メンバーがニューオリンズの音楽が好きだったからだそうだ。2枚目のアルバムを出すにあたり、所属レコード会社ともめて、結局アサイラムが彼らのアルバムを出したことで、ウェストコーストと繋がる事になったんだろうと思う。

2. Take Me In Your Arms / The Doobie Brothers

熱いドゥービーからクールなドゥービーに変貌する直前の作品。まだここでは泥臭いロックンロールが聴ける。

3. Get Closer / Seals & Crofts

この曲は私は記憶にないので、日本ではヒットしていないと思われる。

4. Lyin' Eyes / The Eagles

アルバム「呪われた夜」からの第2弾シングル。今までのカントリータッチの優しいイーグルスの印象が強い曲だ。
でも、アルバム自体は、結構ダークな雰囲気に包まれているんだよね。名盤です。

5. Mockingbird / Carly Simon & James Taylor

あ〜、こんないちゃいちゃソング出しちゃっていいのっ?!って当時思った。ま、夫婦なんだからどうぞご勝手に。。。という感じ。ジェームス・テイラーのイメージが、ちょっと、変った?!

6. Don't Change Horses / Tower Of Power

こういうファンキーなソウル色の強いのはあまり日本じゃ受けなかったみたいで、多分これも日本じゃヒットしていない。
私は結構好きだけど。

7. Help Me / Joni Mitchell

ジョニ・ミッチェルの最大のヒット曲。もう、大好き、この曲。以前にも記事を書いたことがあったっけ。
ジョニは、ウェストコーストなんて範疇を超えている。そもそもカナダ人だし、いろんな人に曲を提供し、幅広いジャンルのアーティストと競演している、素晴らしいソングライターだ。

8. Return Of The Grievous Angel / Gram Parsons & Emmylou Harris

エミルー・ハリスは、カントリー系シンガーとして有名だが、この曲は彼女のパートナーだった元フライング・バリット・ブラザーズのグラム・パーソンズとデュエットしたもの。彼はその後突然死してしまったようだけど。これまた日本じゃエミルー・ハリスみたいなカントリーシンガーはあまり受けなくて、彼女のヒット曲って全然知らない。名前はよく聞いたけど。

9. Here Comes Those Tears Again / Jackson Browne

暖かい声のジャクソン・ブラウンがしっとり歌い上げる名曲。この曲の収録されている「プリテンダー」は名作。

10. Lonely People / America

アルバム「ホリディ」からのヒット曲。"Tin Man"といい、この曲といい、この頃はなんか優しさを前面に押し出しているのはプロデューサー、ジョージ・マーティンのなせる業か?もっと、フォーキーなアメリカのほうが好きなんだけどな。

11. Sweet Surrender / Bread

ン〜、見事なブレッド節!はいはい、負けてあげましょう、降参ですわ^_^;

12. Someone To Lay Down Beside Me / Linda Ronstadt

こんなしっとり系の歌物も得意なリンダ。器用なんだか、才能なんだかよくわからないけど、何歌っていても可愛い色気がある。

13. Faithless Love / J.D. Souther

John David Southerのセカンドソロアルバム『ブラック・ローズ』からの曲。アコギと、ストリングスと、ホーンの音が静かに響いて、ロックとは違ったクラシカルな正統派といった雰囲気をかもし出している。リンダロンシュタットもこの曲を歌っている。このアルバム好きでよく聞いたな〜。

14. Popsicle Toes / Michael Franks

あ〜、なんかマイケル・フランクスまでもがウェストコーストロック、と言われてしまうと、ちょっと違和感を感じなくもない。
確かにカリフォルニアの人だけどね。これはもう完全にこの次に来るアダルトコンテンポラリー時代の幕開けを象徴する曲だと思う。ジャズやボサノバ、フュージョンの系統に入る人だと思うんだけどな。
この類の音は、結構日本人受けして、一大ブームとなった。

15. Midnight At The Oasis / Maria Muldaur

摩訶不思議な歌い方の歌姫、マリア・マルダー。ヘタウマ、と言えなくもない。一度聞いたら忘れられない歌声に入ること間違いなし。アンニュイを感じるこの曲、好きだった。

BGM: Michael Franks "Popsicle Toes"
posted by tomtomradio at 01:45| Comment(2) | TrackBack(1) | West Coast Rock Perfect Collection | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月29日

別館音楽記事へのリンクです

別館『こんやのおかず』で書いたここ数ヶ月の音楽記事の一覧です。

別館は音楽以外のことだけにしようと思っていたけど、音楽ファンが沢山来てくださるのでそちらでもぼちぼちと記事をアップしています。

実は別館のほうが気軽に記事を書きやすいというのが本当のところ。。。実はこちらでも紹介したい記事が沢山あるのですが、何度も同じ記事を書くわけにもいかないので、時々こうしてリンク貼るだけで勘弁してください。

ここ、本館のほうは、今までどおり、より時間をかけて書いた記事を中心に続けていきます。

ということで、本館、別館ともによろしくお願いします

記事は新しいものから紹介しています。
コメントなどあれば、直接記事のほうへ遠慮なくどうぞ♪

Grandaddy
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/35512389.html

トムソロ、日本盤発売♪
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/34903722.html

6月の新譜
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/34297183.html

Delays、カラフル〜♪
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/33121723.html

スパマンいよいよレコーディング?!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/32756736.html

メロディを求めている?
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/31934532.html

ROCK FUJIYAMA やってますDEATH!!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/31407651.html

「ザ・モンキーズ・ショー」が始まったよ!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/30917420.html

歴代ベスト・ギター・リフ
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/30295917.html

Son Houseがおすすめに
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/29976420.html

コーチェラ・フェス、DVD登場!!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/29455211.html

2枚の黄色いジャケット
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/29354768.html

レッチリのジャケットだ!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/28124269.html

ジャック、また来てね
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/28023770.html

シースルーゴンドラの下で
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/27582181.html

The Kooksでパンこねよう♪
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/25007382.html

おさるのジョージ
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/24418690.html

QRIOとBeck
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/23700769.html

iTunes、エラーを起こす
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/22927814.html

レッチリ、ニューアルバム!!
http://blogs.yahoo.co.jp/y_i_z/22608087.html

BGM: Donovan "Sunshine Superman"
posted by tomtomradio at 17:57| Comment(0) | TrackBack(1) | なんでも | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月22日

The Zombies "Time Of The Season"

『二人のシーズン』という日本語タイトルのついたこの曲は、ここ何ヶ月か、ずっと日産のCMで流れているので、殆どの人は聴いたことあると思う。

ため息が何ともセクシーで印象的なこの曲、昔から好きだった。でもゾンビーズについてはあまり知らなくて、他の曲もあまりよくわからなかった。でも、ちょうど私の試聴室(笑)StarDigioでゾンビーズの特集があったので、聴いてみたら、素晴らしかった!!なんてセンスのある人たちなんだろう。

何曲かは知っているものもあった。"She's Not There"や"Tell Her No"、"I Love You"(この曲は、日本でザ・カーナビーツがカバーして、「好きさ、好きさ、好きさ、忘れられないんだ、お前のすべて」と歌っている。これを歌っていたアイ高野は4月に亡くなったそうだ)など。それにジャニス・ジョプリンも歌っている"Summertime"のカバー、これがまたジャズのニュアンスがあって素敵な仕上がりだ。特に、解散前に出したアルバム"Odessey and Oracle"の曲がとてもよい。

ゾンビーズなんて名前からすると、ちょっとゲテモノバンドと間違われそうだが、とんでもない、彼らは正統派60年代サイケポップス(勝手に名付けました^_^;)の旗手である。
アメリカにビーチボーイズがいるなら、イギリスにはこのゾンビーズあり、という印象だ。実際には、彼らはイギリス本国ではあまり受けなくて、むしろアメリカで受け入れられたらしい。『二人のシーズン』をアメリカに紹介したのが、なんとあのアル・クーパーだったそうだ。

ゾンビーズを聴いて、The Coralを思い浮かべた。彼らの音は、実に手触りがゾンビーズちっくだ。キーボードやコーラスとか、相通じるものを感じた。

活動時期もあまり長くなく、アルバムも少ししか出していないけれど、もっと聴かれて欲しいバンドのひとつであることは間違いないと思う。

 

BGM: The Zombies "Time Of The Season"
posted by tomtomradio at 01:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 温故知新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月19日

The Raconteurs / Broken Boy Soldiers

raconteurとは、フランス語で談話家(話し上手な人)という意味だそうだ。何でこんなバンド名にしたのかは、ジャック・ホワイトとその盟友ブレンダン・ベンソンに訊かねばわからないとは思うけど、なかなか好いバンド名だ。

ここにはホワイト・ストライプスのジャックよりずっと饒舌な彼の姿があるように思える。ホワイト・ストライプスの赤白黒(要するに制限されているということ)よりもずっと多くの色(縛りの無さ)を感じる。明らかにストライプスのときより多種多彩な曲の数々によってそう感じるのかも。だから談話家というわけかな?

全体的に曲が結構ポップな感じがするから、ストライプスよりはもっととっつきやすいんじゃないかな。
例えば、M6の"Level"は、一瞬ストライプス的な感じがするけれど、バックに漂う電子的なキーボード?音がストライプス色を消している。
ブレンダン・ベンソンはちゃんと聴いてはいない(iTMSで試聴しただけ^^;)けど、けっこうポップな音が得意だと思った。そこら辺がジャックのルーツミュージック的なものとうまくミックスしているのかな。

とにかく、全体を聴いた印象としては緩急上手くつけているかなと。そして、最後まで飽きさせることなく一気に聴けるのは、さすが手馴れているという感じ。
M2"Hands"はサイケさも感じるスケールの大きい曲、他にはのんびりマッタリな曲もあれば、ガンガン攻めているM7"Store Bought Bones"みたいな曲もある。最後のM10"Blue Veins"はジャックがロバートプラントに思えてならなかったけど。ボートラのインストゥルメンタルは映画のBGMにしたいようなアンティークな雰囲気を持ったカッコいいロック。この曲だけじゃなくて、他の曲もオルガンの音がいい感じ。それにあちこちの曲でコーラスワークが冴えている。ここらあたりが60〜70年代を感じさせるのかも。

何回か聴いて、ジャックは本気でこっちのバンドをやろうとしているんじゃないかと感じた。また、そうして欲しいとも思う、ホワイトストライプスもやりつつね(ここが大事)。

フジに来るので、ラカンターズ見た人、是非レポートしてください!!(行けない人より)



BGM: The Raconteurs "Blue Veins"
posted by tomtomradio at 01:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 現在進行形90年代以降 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月02日

West Coast Rock Perfect Collection vol.5

久々に更新。やっとvol.5にたどり着いた、といってもまだまだ続く。。。
70年代前半の曲が入っている。ここら辺になると、完全にリアルタイムで聴いている私(汗)

1. One Of These Nights / The Eagles
それまでのほんわかカントリーロックとは雰囲気をがらりと変えてきたこの曲からイーグルスの人気が本物になってきた。
これは後のホテルカリフォルニアにつながっていく。
私はこの曲でイーグルスに初めて注目したようなもんだ。ホテルカリフォルニアよりこの曲の入った同名アルバムのほうが好き。

2. Diamond Girl / Seals & Crofts
73年のヒット曲、コーラスワークが素敵。サマーブリーズに負けず劣らずのマイナーコードの哀愁漂う、日本人好みのメロディといえよう。
後半で絡んでくるフルートのような管楽器?がしゃれている。これは普通のロックには登場しないわね。

3. Rhiannon / Fleetwood Mac
イギリスのブルースロックバンドだったフリートウッドマックががらりとその雰囲気を変えてしまった記念すべき一曲。幻想的なちょっとダークな雰囲気のこの曲はまだまだ英国ロックの影があるけれど、このあとはどんどんウェストコーストバンドらしく明るく清く正しく(笑)なっていく。

4. Sugar Magnolia / Grateful Dead
軽いカントリータッチのコーラスワークの効いた曲。暗さは微塵もないのがデッドらしくないかも。

5. That'll Be The Day / Linda Ronstadt
原曲は50年代のロックンロール、バディ・ホリーの曲だ。リンダはこういうのが大好きなのね。ギターを弾いているのはアンドリュー・ゴールドだそうだ。

6. Postcards From Hollywood / Ned Doheny
ネッド・ドヒニーというと私は"Get It Up For Love"(『恋は幻』)しか知らない。この曲の邦題『ハリウッドからの葉書』、かつての『カナダからの手紙』(平尾昌晃&畑中葉子)の二番煎じ?それともこっちが先?(笑)

7. Tin Man / America
オズの魔法使いのブリキ人間の歌。このあたりから、アメリカにはちょっとワイルドさがなくなってきて、優しさが前面に出てきた感じ。

8. The Guitar Man / Bread
タイトルにあるように、ギターサウンドが印象的な一曲。ワウワウ、ギュイーンと、そのメロディの美しさを引き立ててくれている。最後に観客の拍手喝さいが入っているのがご愛嬌。
最近では、Cakeがこの曲をカバーしているそうだ。聴いてみたいね〜♪

9. Don't Let Me Be Lonely Tonight / James Taylor
10. You're So Vain / Carly Simon
この2曲、この二人が結婚してすぐに同時にチャートインしたんだそうだ。でも、私はカーリーの曲は知っていても、テイラーのこの曲はトンと記憶がない。多分日本じゃヒットしなかったんだろう。カーリーのこの曲(邦題は『うつろな愛』だよ、新婚なのにね^^;)、誰のことを歌っているのか(歌詞に「おばかさんね、あなた自分の事歌われているって思っているでしょ?絶対に思っているわ、おばかさん」なんてあるもんだから)騒がれた。ちなみに、バックコーラスに入っているのは(当時カーリーと噂のあった)ミック・ジャガーである。

11. Fallin' In Love / The Souther-Hillman-Furay Band
ジョン・デビッド・サウザー(リンダ・ロンシュタットのソングライターとして有名)、クリス・ヒルマン(元バーズ他)、リッチー・フューレイ(元バッファロースプリングフィールド、元ポコ)という有名人をかき集めたバンド。でもあまり成功したとはいえない。私はジョン・デビッド・サウザーがソロになってからのアルバム"Black Rose"が好きだった。

12. Black Water / The Doobie Brothers
涼やかな鈴の音で始まり、フィドルがバックで流れ、最後にはアカペラのコーラスもあったりして、ドゥービーとしてはかなり実験的な作品。でも、不思議な感覚を持った作品で、私は凄く好きだった。この方向でもう少しやってくれていればよかったのに。メロディーも、実にルーツミュージック的な垢抜け方で魅力的。

13. Guilty / Bonnie Raitt
ランディー・ニューマン作のこの曲、ジョー・コッカーも歌っている。私はジョーのバージョンのほうしか聴いたことがなかったけれど、女性が歌うとまた違う魅力がある。こちらのバージョンのほうが、カントリーっぽい。ジョーの方はもっと洗練された都会的なアレンジで、もっと切なさを感じる。

14. So Very Hard To Go / Tower Of Power
ソウルミュージックだな、これは。黒人率が低いわりには実にいい感じのソウルを感じる。ホーンセクションがあるせいかな。

15. I'll Be Long Gone / Cold Blood
ボズ・スキャッグス作!!ボズのファースト収録の曲だ。私はボズのバージョンしか聴いたことない。コールドブラッドもまたホーンセクションを抱える大所帯バンドだ。ヴォーカルのリディア嬢の声も素敵だけど、ホーンのソロも何ともなまめかしい。いまや、こんなホーンを聴かせてくれるバンドは皆無になってしまった。

BGM: Cold Blood "I'll Be Long Gone"
posted by tomtomradio at 01:32| Comment(2) | TrackBack(1) | West Coast Rock Perfect Collection | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月25日

El Presidente

最近の私のお気に入り、エル・プレジデンテ。

イギリスはグラスゴー出身の新人バンド。新人といっても、フロントマンのダンテは以前は別のバンドでベーシストとして活動していたようだ。そして、このデビューアルバムは、ダンテとその兄が殆どの曲を作って、レコーディングしたそうだ。それからメンバーを集めたらしい(笑)

最初の印象は、明るい元気なT-Rex?マークボランの声をオクターブ上げたようなダンテのヴォーカルと、サウンドのファンキーさによるものだろうか。もろ、70年代の影響を受けているところは、Go! Teamを思い起こす。同じような印象だ。ちょっと郷愁を誘うサウンドというところが共通点かな。モータウンサウンドのような印象もあるし。それに、ダンテ自身はプリンスが大好きなんだそうだ。目指すはプリンス、らしい。ステージに立つ姿も、スーツでバシッと決めているそうだ。

1曲目"Without You"からもういきなり踊らなきゃ、と思わせてくれる。
2曲目"Rocket"は、不思議なグルーヴ感があって、ソウルからの影響がかなり感じられる。
3曲目は笑えるくらいT-Rexっぽい。でも、私はこの曲が一番好きだ。
4曲目は日本でPVを撮っている。ちょっと哀愁を帯びた曲調が日本調?!
どの曲も、メロディと歌詞をすぐに覚えて口ずさめるくらい、とても親しみやすい。これはポップアルバムにとってとっても重要な要素だよね。
こんな風に、アルバム前半は、どの曲もダンサブルにチューンされていて、気持ちよく聞ける。パーティに行ったような楽しい音が聞ける。

反対に、アルバム後半にいくに従い、ちょっと重い感じになってくる。どちらかというと、ロックテイストが増した曲が多くなってくる。
2曲目で打ち上げたロケットが落っこっちゃった?!という印象。

でも、日本盤のボーナストラックの1曲目ではまたモータウンっぽい感じが戻る。そしてラストでは、かのプリンスの"Raspberry Beret"のカバーを実に楽しそうに歌うダンテがいる。

まだまだ、全部が全部いいとは言えないアルバムの完成度だと思う。でも、次作では初めてバンドメンバーと曲を作ることになるだろうから、またどんな風に変るのか、それはそれで楽しみだ。

5月に来日公演があるらしいが、どんなライブになるんだろう?多分、会場はダンスフロアになっちゃうんだろうな。



BGM: El Presidente "Lies"
posted by tomtomradio at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 現在進行形90年代以降 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月06日

ジャック・ホワイトのおすすめ?!- Blue Cheer

サンフランシスコ出身の3人組元祖轟音ガレージロックバンド。
ホワイトストライプスの開演前のSEとして、えらくかっちょいい曲が流れていたのだが、その中にこのブルー・チアーがあったのだ。後で色々調べてわかったことだけど。
このBlue Cheerという名前、ドラッグの一種だそうだ(検索したら、「薬物乱用防止」のページが出てきて驚いた)。1968年にアルバム"VINCEBUS ERUPTUM"でデビュー、シングル"Summertime Blues"(あのエディ・コクランの。ザ・フーのが有名。)がヒットした。
そして、まだ現役で活動しているらしい。数年前には来日もしているそうだ。

アルバム"Vincebus Eruptum/Outsideinside"には、彼らのファーストとセカンドがまとめて収録されている。
このアルバムのブックレットには、彼らのライブの告知のポスターだかチラシだかが載っている。ジミヘンと競演していたり、バッファロー・スプリングフィールド、グレイトフル・デッドの名があったり、ピンクフロイドとタイバンはってたり(しかも前座がジェフ・ベック!)、それなりに人気があったことがうかがえる。

ファーストの"Vincebus Eruptum"録音時には、その音のでかさの為かどうか知らないが、スタジオのコントロール盤が壊れた、みたいなことがライナーに(ヴォーカル&ベースの)Dickie Petersonによって書かれている。
音密度はスカスカなんだけど、ギターはやたらにラウドで、歪みまくっている。そしてドカドカというドラムのリズムが鳴り響き、高目のヴォーカルがそこに乗り、ブルース調のハードロックや、サイケデリックな構成の混沌とした長目の曲が繰り広げられる。70年代ハードロックのお手本のようなサウンドだ。でもしっかりと60年代らしいサイケでポップな曲もある。
全体的に、黙々と突き進んでいるような印象のファーストだ。

セカンドにあたる"Outsideinside"は、スタジオだけではなく野外でも録音されたそうだ(タイトルはそのあたりからつけられたのだろう)。
ファーストより曲は短めになり、幾分ポップさも出てきて、曲もバリエーションが増えて、聴きやすいのはこちらかもしれない。一番長い曲がストーンズのサティスファクションのカバー。このカバーがまたハチャメチャでカッコいい。ストーンズみたいな緩さは全然なくて、ちょっと壊れたハードロックのスピード感溢れるサティスファクションなのだ。かと思えば、次の曲はバリバリのブルースロックだったりする。

このアルバムはもちろんスタジオ盤なんだけど、ライブ感、即興感を凄く大事にしているバンドだということが聴くとわかると思う。そこら辺が、ジャックが気に入っているところなんだろうか。

ジャック・ホワイトの新バンドRaconteursのライブのレビューを見ると、どうやら60年代、70年代ロックの王道的雰囲気があるらしい。じゃ、ブルー・チアーみたいな感じもあるんだろうか?!デビューアルバムが楽しみだ。

この2つのジャケット、並べてみると雰囲気もちょっと似ているかも。

 

BGM: Blue Cheer "The Hunter"
posted by tomtomradio at 01:12| Comment(2) | TrackBack(1) | 温故知新 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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