2006年07月14日

Thom Yorke / The Eraser

トム・ヨークの初ソロ作品。
ソロ、といっても、プロデューサー、Niger Godrichとの共同作品とも言えるものだ。
インタビューを聞くと、トムは、ナイジェルに「歌うように仕向けられた」んだそうだ。そして、インディーズレーベルからの発売、それはまさに「目撃者のいないアルバム」ということ。

最初の曲、"The Eraser"の出だしのピアノを聴いたところで、このアルバムは予想通りのトムの音に満ちている、という確信を持てた。アルバム全体は、エレクトロニカに彩られた墨絵のような印象。。。

そして、いつになく柔らかいトムの声。。。歌っていることは、相変わらずのことなんだけど(この曲は何かに消し去られようとしていることに抵抗する姿を歌ったもの)。

ジャケット(Stanley Donwoodによるもの)も、ロンドンの町並みを飲み込もうとしている波(いろんなものを消し去るものという意味があるらしい)が白黒で描かれている、横長の巻物風のもの。紙ジャケで、屏風折りになっている凝った作りの物だ。

アルバム全体を通して、トムの声が際立っている。
様々に絡み付いてくる電子音の数々、でもトムの声は優しくかつ力強くそれらの音を押さえ込むかのように響いている。"Kid A"の頃は、トムの声は音に埋もれて引っ込んでいたような感じがあったのに。
トムは歌うことに自信を取り戻したんだね。

トムはインタビューで、社会的なことや政治的なことを歌ったアルバムではない、といっているが、歌詞を見るとそんなことはない。環境問題に苦悩するトムの姿、現政権に対する不信感などが根底にある。それらは決して声高には歌われてはいないけど。。。まあ、これが今のトムの個人的な最大関心事なんだろう。

ジャケットの波に飲み込まれる街の絵も、地球温暖化の果ての姿を示唆しているものかもしれない。。。

最後の"Cymbal Rush"が美しい。



BGM: Thom Yorke "The Eraser"
posted by tomtomradio at 12:58| Comment(0) | TrackBack(5) | radiohead | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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